Eastern Divination Conference
第3回 東洋占術カンファレンス
Eastern Divination Conference
テーマ:新たな息吹き
ご挨拶
技術の伝承というものがあります。技術いうのは知識と経験からなりたちますが、その技術は一代で終わるものではなく、代々受け継がれていきます。
東洋占術も同様で中国で発生した術が日本にまで波及し、日本の土地で、日本人がその術を受け継いでいきます。
この東洋占術カンファレンスもそのような技術を伝承する場でもあります。
この東洋占術カンファレンスから東洋占術の「新たな息吹き」が生まれることを期待しています。
Speaker
登壇順・敬称略
黒門
奇門遁甲による卜占用法(失せ物占編)
中国における本来の奇門遁甲は、推命・卜占・沢日・風水等、多岐に渡り活用が可能な総合占術です。
ですが、日本国内では、奇門遁甲といえば、方位術としてのみ認識されている方がほとんどであり、まことに残念な現状です。前回の第2回東洋占術カンファレンスでは、奇門遁甲の活用法として恋愛・結婚占の技法をご紹介させていただきまた。そして、第3回目となる今回は、奇門遁甲の卜占的活用法として、奇門遁甲による失せ物占を紹介いたします。実は、奇門遁甲が卜占において、最も得意とするのが、この失せ物占なのです。
伊藤瑛輔
真勢中州の占例解説
前回、前々回と真勢流・本筮易の解説をさせて頂きましたが今回は本家である、江戸時代に日本で活躍した周易の大家、真勢中州の占例の解説を試みたいと思います。
高弟と言われた松井羅州、谷川龍山らの著書によって中州の占例はみることができ、加藤大岳氏の著書などからも窺い知る事が出来きますが爻辞を使わず象を中心に観る真勢易を紹介致します。
水森太陽
東洋手相 様々な紋の見方と西洋手相との比較
現在、手相術は西洋手相を元に世間では広く研究、実践されてますが、日本では江戸時代後期には東洋手相をもとにした手相の研究が盛んでした。手相の起源は3000〜5000年前のインドとされていて、一方は現在の西洋手相になってますが、仏教などともに中国に伝わって研究された東洋手相も独自の発展をしています。
東洋の手相は面相、人相の一部として学ばれていて、若干複雑な所がありますが、実占に取り入れることで応用が効く部分もあります。今回は様々な紋の見方を西洋手相と比較しながら紹介できたらと思います。
大石眞行
九星術傾斜法の可能性
九星術は命術、卜術、方位術とほぼ占術の全領域を網羅する総合占術です。
今回はその中でも命術に含まれる傾斜法についてお話しします。一般的には生まれ年だけで人間を9種類に分類しただけでは目が粗いので生まれ月まで入れて12倍細かくしたものくらいの認識しかない傾斜法ですが、実際にはその奥に深い哲学が秘められています。
技法的にも傾斜法はただ性格鑑定の補佐に使うだけのものではありません。
巡りくる後天運の見方、五行によらない合性診断など多くの技法が隠れています。秘められたその義と術を解説し、そこからの発展形を考える講義です。
田中要一郎
四柱推命における陽干の特質
『滴天髓闡微』「通神論」巻一では天干について論じられており、また『三命通会』や『子平一得』といった様々な古典でも天干は説かれています。それらは干のみで説かれる場合もあれば、十二支と合わせて、あるいは季節と合わせて論じられることもあります。「春不容金」はそのなかでも有名な言葉でしょう。
今回この10個の天干のうち、限られた時間ですので、5個の陽干に絞り、古典でそれらがどう説かれ、どういった特質をもっているかを探っていきます。
椎羅
紫微斗数格局の解説
紫微斗数には「格局」という、星の配置をパターン化して分類し命盤の特徴を捉える見方がありますが、わが国ではそれについて解説した書籍もあまりないのが実情です。確かに格局を見なくても星の性格や意味を理解し、その配置を見れば命盤の解読は可能ですが、格局を理解することで、容易に命盤の特徴をつかむことができます。今回はその格局の見方について解説いたします。とはいえ50分という限られた時間の中ですので、私がまとめた「紫微斗数格局の解説」という小冊子(A4、50ページ)を資料として配布し、その読み方を中心に、実例を紹介しながらポイントをまとめて解説いたします。さらに時間に余裕があれば、紫微斗数格局からうかがえる、紫微斗数とホロスコープ占星術との関係についても考えてみたいと思っています。
天童春樹
人相で何が分かるのか
今回は、人相にはどのような事柄が現れるかについてお話します。大別しますと一代の運命の栄枯盛衰と現在の問題点と近い将来に起こるであろう出来事が現れます。お客さんの多くは、性格判断と一代の大体の運命は分かるであろうと思っているようです。しかし、実践しますと人相にはもっと多くの色々な細かな問題も現れる事が分かります。江戸時代の人相見であった水野南北先生は、「本人に関係のあることは全て人相に現れる」と言っています。今回は私が経験した範囲ですが「人相にはこんな色々なことが現れますよ」ということを順を追ってお話しさせて頂きます。どうぞ宜しくお願いします。
プロフィール
黒門
1958年生まれ、10代より奇門遁甲と風水をメインに、四柱推命、九星気学、六壬、断易等の各種占術を学ぶ。
2001年、韓国に渡り趙宰星先生に師事。
2002年、中国河南省に渡り、劉伯温の22代目子孫である劉広斌師父の拝師弟子となる。
2005年、日本テレビ系「情報最前線スーパーテレビ」に出演して注目を浴びる。
「全伝 奇門遁甲」東洋書院、「増補改訂版 成功をつかむ究極方位 奇門遁甲」説話社、「基礎から学ぶ 風水の完全独習」等、著書多数
伊藤瑛輔
10代から手相を見はじめ、各占術を学ぶ。
専門は本筮易・手相(著書にズバリ的中手相占い。絶対当たる!手相占い。共に日本文芸社から)
1999年より原宿占い館タリムにて鑑定。2000年より真勢流谷川龍山派本筮易宗家、石井清龍女史に16年師事。
水森太陽
1981年生まれ。長野県出身。 10代より占いに興味を持つ。20代では劇団立ち上げ、脚本・演出・役者として活動。20代後半より本格的に占いの世界に入る。 2010年大手占い会社に就職し、占い学校のスタッフ、占い館・電話占いサイトの面接官などをしながら、複数の師から東西の様々な占術を学ぶ。 2013年占い師として独立し、鑑定現場での研鑽を重ねる。 2017年より池袋にて占い館セレーネの代表として活動。各種メディアに出演・占い館経営など行いながら、プロ占い師の育成に力を入れている。 「マイナンバー占い」(自由国民社)
大石眞行
1959年生まれ、東京都出身。千葉大学教育学部(教育心理学選修)卒業。10歳より占いにかかわり、以降各種占術を取得、実践。術歴50年以上。そのレパートリーは、四柱推命、断易、九星術の玄流三大占術を中心に多方面に広がる。
●原典に盲従するのはいけないが読んでもいないのは論外。
●大胆な仮説と緻密な考証。
●実践より真智出づ。
をモットーに単なる気休めのアドバイスではない、実生活に使える等身大の神秘学として「玄学」を提唱、各種占術の教授・鑑定を行っている。
著書・執筆
『風水が予言していた大事件・大事故』(竹書房)『#運勢コスパ』(説話社)『初めてでもよくわかる四柱推命』(説話社)監修『吉凶と時期がはっきりわかる断易』(説話社)監修
田中要一郎
1974年和歌山県生まれ。 早稲田大学卒。 占術研究家。翻訳家。芸人。西洋伝統占星術、インド占星術、七政四余など古典をベースとした東西の占星術を比較研究する。 日本、中国、インド、欧米の諸師に学ぶ。レイモンド・ロー公認風水師。2022年日本占星術協会初代会長就任。
ディプロマ:クリス・ブレナン ヘレニスティック・アストロロジーコース、マーティン・ギャンステン マスター・オブ・プライマリーディレクションズ。
<書籍> 翻訳:梁湘潤「子平推命 基礎大全」、 ウィリアム・リリー「クリスチャン・アストロロジー 第1書&第2書、第3書」、ベンジャミン・ダイクス「現代占星術家のための伝統占星術入門」、徐芹庭「風水羅盤大全」 対談集:「占術談義」(すべて太玄社刊)
椎羅
術数愛好家。専門は紫微斗数。会社勤めのかたわら、学生時代より40余年にわたり術数の研究を続けている。会社を定年退職後は術数の研究・講義活動に専念する。目下「紫微斗数全書」の翻訳に取り組んでいる。
天童春樹
昭和22年8月19日申の刻、現在の高知県高知市大津甲999番地に生まれる。
16歳で運命学に出会い、専門書を取り寄せて研究を始める。
19歳の時に中村文聡先生の紹介で「八木観相塾」の末席を汚す。
以来、運命鑑定と研究を重ねて現在に至る。
高知市帯屋町の街頭での鑑定、自宅での予約鑑定、通信鑑定、出張鑑定に応じ、
随時「天童観相塾」を主催して、人相術と簡明易占の普及に努めている。